パパラギ : はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集 / [ツイアビ著] ; 岡崎照男訳
文明批判の書である、
ということは、よく言われていて、
気にしていた1冊だったので、
読んでみることに。
ボリュームは少ない本なので、
すぐに読めました。
痛烈な批判をされているにもかかわらず、
なんかちょっと微笑ましいというか、
ユーモラスな雰囲気が、
そこかしこに漂っています。
訳者の腕なんでしょうかねぇ。
もともとは、
サモアに移住したドイツ人作家の著作を、
岡崎さんが訳したものとのこと。
岡崎さんは、どっか外国の雪山へスキーに行った際、
吹雪がすごくて小屋に2~3日とじこめられるはめになり、
その際に仲間の読んでいたドイツ語版に出会ったのだそう。
ドイツ語版は、ヨーロッパ圏では既に何ヶ国語かに訳され、
大ヒット(?)していたそうです。
毎日ちっぽけなことにとらわれて、
右往左往する生活を見直す、
良いきっかけとなりました。
だからといって、
生活が変えられるわけでもないのですが。
それでもいいや、
ぐらいに思わせてくれる、さわやかな1冊。