アレモ コレモ ヨミタイ

読んだ本のことを書いたり書かなかったり

ちいさこべ / 山本周五郎

時代小説の短編集です。

同タイトルのドラマをみていたので、

原作かぁ、と手にしました。

どの作品も、

なにか人間の根源にかかわるようなことに、

向き合っている、という感じがしました。

特に「ちくしょう谷」は深いです。

被差別部落と、役人として出向いていった主人公の関わりを軸に、

人はどこまで人をゆるせるのか、

という問題に挑みます。

表題作はドラマの先入観があって、

まっすぐに受け止められなかったのが残念。

ドラマを見たときは、

きれいにまとまりすぎてる印象がありましたが、

原作は、あっさり終わってしまった感があります。

ドラマ→原作、

逆だったらどうだったのか、

と少し悔やんでしまいます。